野菜ソムリエの店 Rokumeikan

野菜+ビュッフェ+個室
中野 忠徳
シェフ

中野 忠徳(ナカノ タダノリ)

世間を騒がす食の問題は尽きません。私は入院生活、野菜ソムリエの資格を取得したのをきっかけに食に対する考え方が一変。体に良いものをと学ぶうちに地産地消・スローフード・有機に出会い、野菜を中心とした料理の枠に捉われない独自の料理を展開。安全安心で美味しい食材を自分の足で追い求め、お客様に提供。一日も早く日本中が笑顔で食事できる日が来るように我々料理人が努力する事が後世に遺す本当の使命だと思います。

〜ビタミンカラー〜 野菜のブーケ
エントリー作品

〜ビタミンカラー〜 野菜のブーケ

食の世界における色の意味合いは大きく、人間の五感のうち視覚がほとんどと言っても良いくらいの割合を占めます。そこで柑橘系に見られるような明るいビビッドな色調の鮮やかな黄色、オレンジ色、赤色であるビタミンカラーに注目。ビタミンカラーはヘルシーの代名詞。躍動感を表し、食欲を増進させるカラーです。その色で食べられる野菜のブーケを作りました。花には米粉(リ・ファリーヌ)ともち粉を使用。色を出す為に野菜を生地に練りこみました。赤はビーツ、オレにはトマト、黄は人参。米粉を使う理由は現代の問題である小麦アレルギー。米100%の米粉ともち粉はアレルギーの原因となるグルテンを含みません。しっとりもちもちした米粉で作る野菜の花を揚げると熱でキレイに発色し花が開きます。食の安全・安心・米の新たな利用法、全ての意味がこの色付いたブーケの中に込められています。視覚と味覚どちらからも楽しめ、元気になれる作品にしました。

〜大和の薫り〜馬上杯に盛られた真っ白なドルチェ
エントリー作品

〜大和の薫り〜馬上杯に盛られた真っ白なドルチェ

体に良い物としてまず思い浮かぶのが豆富。豆富は豆乳を80種類以上のミネラルを含むにがりで凝固させた食品。生活習慣病予防の機能性食品の面にも注目し、自分でおぼろ豆富を作ってデザートにしようと考えました。さらに栄養あるおぼろ豆富にする為に栄養物質を豊富に含む海洋深層水使用の豆乳と海洋深層水を凝縮させたにがりで作りました。器には友人が作る奈良を代表する赤膚焼の馬上杯を。豆富は奈良時代に遣唐使によって中国から伝えられた食品。馬上杯におぼろ豆富とジェラートを入れ、デザートとして現代に蘇らせました。ビタミンC・抗酸化作用を持つアントシアニンが豊富な赤酸塊をソースにします。そのソースを作る際に使用した淡路島産マイヤーズレモンの皮は捨てずにハチミツで煮込みピールとして飾りにし、味と色にアクセントを付けました。食べると浮かび上がる奈良絵。もうすぐ遷都1300年を迎える奈良。

〜古代からの贈り物〜鮑とスペルト小麦のスープリゾット
エントリー作品

〜古代からの贈り物〜鮑とスペルト小麦のスープリゾット

古代から存在し、食され続けている食材には必ず非常に高い栄養価がある事に気付きました。そこで旧約聖書にも登場するスペルト小麦・始皇帝、楊貴妃も食していた鮑・栄養豊富な有機栽培オレンジクィーンを素材に選びました。スペルト小麦は人為的な加工が全くされていない完璧な自然食品。又、高い水溶性の特質をいかして白菜と鮑を煮込んだスープでリゾットを作れば、この一皿で栄養が素早く身体に吸収されます。色彩豊かな野菜をかき分け白菜を切れば中から鮑が!見た目は只の野菜スープリゾットですが、中から出てくる高級食材に対する驚きが食べるお客様の心を動かします。野菜は煮込む事で一度に多くの量を簡単に摂れ、理想的な形で栄養補給ができて、更にスープリゾットも楽しめる一皿で二重の栄養と喜びを味わえます。一つ一つ手作りで色も仕上がりも同じ物が作れないという奈良伝統の赤膚焼を使います。

〜古代米に秘められたチカラ〜白と黒の有機豆乳パンナコッタ
エントリー作品

〜古代米に秘められたチカラ〜白と黒の有機豆乳パンナコッタ

野菜ソムリエ・料理人として料理を作る際に考えるのは、お客様の健康と現代人の悩みである生活習慣病。そこで昔の日本の食文化を見直す意味であらゆる栄養がたっぷり詰まった雑穀に以前から注目していました。その中でも黒米と発芽玄米。黒米に含まれるアントシアニンには抗酸化作用・動脈硬化予防。発芽玄米に含まれるGABAにはストレス軽減作用・コレステロール抑制作用があります。その黒米と発芽玄米に有機栽培丸大豆使用の豆乳を溶け込ませてパンナコッタを作りました。又、奈良の特産品であり栄養豊富な吉野葛と太古の昔から存在し様々な効能を持つトレハロースで葛湯を作り、上から流しました。ベースとなる下部は冷たく、上部は温かいという反する二面性。契約農家が作るキヌヒカリで炊いた雑穀との二重食感を器の中で一度に楽しんでいただけます。豊かになった現代に欠けている不足しがちなあらゆる栄養素を含んだこの前菜。

※本文中に記載されている情報は、「ぐるなびシェフ BEST OF MENU 2008」応募時(2008年2月29日)のものです。